「外国人の人権」を総まとめ!

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今回のテーマは、外国人の人権です。
憲法の勉強の中でも初めのうちに学ぶ内容ですが、皆さんしっかり覚えていますか?
基本的な問題だからこそ、試験に出た時には必ず得点しておきたいところです。

今回はそれを総まとめしていきましょう。
 

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外国人に人権の保障は及ぶか?

基本的人権というのは、人が生まれ持った権利ですので、日本にいる外国人にも人権の保障は及びます。

しかし、すべてが保障されているわけではなく、その性質によって、日本国民のみを対象としているものは除くとされています。(性質説)

この区分けが、試験問題でよく問われる部分です。
では一つ一つ見ていきましょう。

 

参政権

外国人には、選挙に参加する権利はあるのでしょうか?

[結論]ない

外国人には、選挙に参加する権利はありません。
ところが、です。
「国政選挙」と「地方選挙」では少しだけ事情が異なります。

「国政選挙」に関しては、まったく権利はありません。永住者であっても認められないというのが判例・通説です。

しかし「地方参政権」に関しては、原則は認められませんが、「永住者等、特段に緊密な関係を持つ人であれば、法律で参政権を認めることは、憲法上禁止されない」という判例が出ています。
地方参政権は、認められる余地はある、ということですね。
ちなみに「法律で」というところに注意してください。「条例で」は×です。
ヒッカケに注意しましょう。

 

政治活動

外国人には、政治活動を行う自由はあるのでしょうか?

[結論]ある

ただし、日本の政治的意思決定や、その実施に影響を及ぼすような活動は保障されません。

 

公務員への就任

外国人には、公務員に就任することができるでしょうか?

[結論]職種によって異なる

これは、国や地方の統治にどれだけ影響を及ぼす職種か?という視点によって判断されます。
①統治作用に関わる蓋然性が強い公務員 → 許されない
②統治作用に関わる蓋然性が低い公務員 → ケースバイケースで判断
③補佐的な事務や専門分野の公務員 → 許される

なお、国籍条項は、国家公務員法にも地方公務員法にも明文の規定はありません。

 

生活保護

生活保護は、憲法25条で定められている社会権に基づく国の施策です。
では、外国人には、生活保護法に基づく保護の対象とはなるのでしょうか?

[結論]ならない

よって、外国人には、生活保護の受給を求める権利は認められません。
なぜなら、福祉的な給付を行うにも財源は限られているため、日本国民を優先的に行っていくことは合理的なことだからです。
(自治体の裁量で支給することは問題ありません)

 

出入国

外国人には、出入国、または再入国の自由はあるのでしょうか?

[結論]
出国 → ある
入国 → ない
再入国 → ない

これは「出ていくのは自由。でも勝手には入れさせない」と覚えてください。
国の安全を守るためには、誰でもかれでも入国させるわけにはいきませんよね?
よって、入国させるかどうかは国の裁量なのです。
これは日本に在留している外国人が、一時的に海外旅行へ行って戻ってくる際の「再入国」でも同じです。
在留期間が残っていたとしても、再入国の自由は認められません。
よって「外国人が、外国へ一時旅行する自由」も認められていないことになります。
(戻ってくる自由がないのですから、旅行する自由はないのです。旅行とは、行って帰ってくるものですからね)

 

指紋の押捺

正当な理由なく、自己の指紋押捺を強制されない自由は、プライバシー権によって保障されています。
では外国人にも、指紋押捺を強制されない自由はあるのでしょうか?

[結論]ある

これは注意して欲しいところです。
「外国人登録法上の指紋押捺制度は合憲である」という判例から、自由はないと勘違いされている方もいます。
しかし、その判旨にちゃんと書いてありますが、自由はあるんです。

ただし、その自由が認められるのは、あくまで正当な理由がない場合であって、外国人登録法上の制度は人物特定と公正な管理という正当な理由があるので、合憲とされているワケです。

 

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