日本の戦後経済は、基礎的な知識ということもあって、いつ問われてもおかしくないところだと思います。
高度経済成長期における景気の移り変わりと、その順番についてチェックしておきましょう。
4つの好景気と1つの不況をチェック
①神武景気
戦後、日本は深刻な不況に悩まされましたが、1950年の朝鮮戦争による「朝鮮特需」をキッカケに徐々に回復していきます。
そして訪れた最初の好景気が「神武景気」です。
なんでこの名前がついたかというと、「神武天皇が即位した時以来、例を見ない好景気だから」ということだそうです。
神武天皇の即位=日本建国を意味しますから、まぁ史上最高だよって謳いたかったわけですね。
当時の浮かれっぷりが目に浮かぶようです(笑)
②なべ底景気(なべ底不況)
さて、そんな神武景気の熱狂も31ヶ月(2年半)で終焉を迎えます。
なぜかというと、好景気により輸入が大幅に増えて国際収支が赤字になっていたので、日銀が「公定歩合」を引き上げたからです。
その結果、一気に景気が冷え込んでしまったのです。(あちゃー)
このとき、「これはなべ底のように長期間低迷するだろう」という見解がありまして、そこからとって「なべ底景気(なべ底不況)」と言われています。
しかしです。
実際はこの不況はたった1年しか続きませんでした。
(って、オイオイ)
実は、日銀が公定歩合を引き下げたことにより、すぐに回復したんですね。
全然なべ底じゃなかったんですから、名前変えればいいのにと思うのは私だけでしょうか?
紛らわしいですよね。
③岩戸景気
そして次に訪れた好景気が「岩戸景気」です。
なんとこの岩戸景気、神武景気を超えて42ヶ月(3年半)も続いてしまいました。
困ったのは、この景気に名前をつける人です。
何しろ、日本建国以来最高という意味で「神武天皇」を出しちゃってますから。
それを越すにはどうすればいいだろうと考えて出した苦肉の策が、「神武天皇よりさらに以前の、天照大神が天の岩戸に隠れて以来の好景気でどや」ということだったんです。
だから「岩戸景気」。
(なんかもうイヤな予感がしますね 笑)
④オリンピック景気
そして次に来たのが「オリンピック景気」です。
東京オリンピック開催による建設特需によるものです。
これは詳しく説明する必要もないでしょう。
④いざなぎ景気
そして最後にきたのが「いざなぎ景気」です。
なんとこの好景気、「岩戸景気」を超えて57ヶ月も続いてしまいました!
さぁどうしましょう。
もうこうなったらさらに時代を遡るしかありません。
そこで、日本列島を作ったという「いざなぎのみこと」の名をとって「いざなぎ景気」と名付けられました。
ついに日本創世まで遡ってしまいました(笑)
この先どうなってしまうのでしょうか。最終的にはビッグバンでしょうか??
何はともあれ、以上の5つが、戦後の高度経済成長期における「4つの好景気と1つの不況」です。
どうやって覚えるか?
さて、これを覚えるにはコツがあります。
それは、「神話と現代用語が交互にくる」ということです。
↓
なべ底(現代用語)
↓
岩戸(神話)
↓
オリンピック(現代用語)
↓
いざなぎ(神話)
神話の並び順は、先ほどご説明した通り、「どんどん過去に遡っていく」という法則を覚えておきましょう。
この2つを頭の中に入れておけば、忘れてしまっても思い出しやすいハズです。
頑張りましょう。
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