日本の選挙制度を勉強していて、「ドント方式」と「アダムズ方式」という言葉を見たことはないでしょうか?
いずれも議席数を決めるものですが、何に対して使われる制度なのか、そして日本で導入されているのか否か、などが違っています。
こうした用語は、内容を入れ替える引っ掛け問題も考えられますので、それぞれの特徴を押さえておきましょう。
(といっても、計算方法なんて理解する必要はありません。特定のキーワードだけ押さえておけばOKです)
ドント方式
ドント方式は、衆議院・参議院ともに「比例代表」において使われている方式です。
各政党の得票数を1、2、3、4・・と自然数で割っていき、得られた商(割り算の結果)が大きい順に議席を配分する方式です。
ん?何言ってるか分からない?
いいんです。難しく考える必要はありません。
以下の言葉が問題文中に出てきたら、それは「ドント方式」です。
▼ドント方式のキーワード
・比例代表で使われている
・自然数で割る
・得られた商の大きい順に議席を配分
一番重要なのは「比例代表」ですね。
また、「商の大きい順」というのを「小さい順」と書き換える引っ掛けにも注意しましょう。
西郷どん(と)は、比例代表で選ばれた自然体で大きな人だ。
アダムズ方式
アダムズ方式は、衆議院選挙の際の各都道府県の議席を人口に比例して配分する方法です。
ある定数で割って、得られた商の小数点以下を切り上げた数をその議席数とします。
一票の格差是正のために有効な方式とされており、2020年の国勢調査の結果を踏まえて導入される見込みです。
はい、これもキーワードで覚えましょう。
▼アダムズ方式のキーワード
・一票の格差是正
・人口に比例して決める
・小数点以下を切り上げる
・2020年以降の導入が検討されている
一番重要なキーワードは「一票の格差是正」ですね。そして「人口に比例」という点。
また、「小数点以下を切り上げ」というのを「切り下げ」と書き換える引っ掛けにも注意しましょう。
アダムズ方式はまだ導入されていない。「アダムズは『まだ』ムズ!」
優しいパッチ・アダムスは、小数点以下を切り上げて、みんなの格差を是正してくれた。
(※「パッチ・アダムス」っていう優しいお医者さんがいるんですよ)
もし、きちんと計算方法まで知りたいという方は、こちらのページが分かりやすいと思います。
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