今回のテーマは「TPP11」です。
TPP11とは、「11ヵ国で結んだ環太平洋経済連携協定」です。
はい、何のことを言っているのかよく分かりませんね。漢字多いし。
しかし、TPPについては2016年の試験でも問われていましたし、時折ニュースでも耳にする言葉なので、どのようなものなのか知っておきましょう。
アルファベット3文字がたくさん(笑)
TPP11について理解を深めるには、まずFTAとEPAについて説明をしないといけません。
今度はアルファベット3文字ばかりでややこしいですね。
まずFTAです。
フリー・トレード・アグリーメントの略で、「自由貿易協定」を意味します。
これは2国間で関税を撤廃したり安くすることで、モノやサービスの貿易を活発にしようという協定です。
そしてこのFTAを推し進めたのがEPAです。
エコノミック・パートナーシップ・アグリーメントの略で、「経済連携協定」を意味します。
EPAでは、関税だけでなく知的財産の保護や投資ルールの整備なども含めて「経済に関わることは幅広く連携していこうぜ!」という主旨の協定です。
2国間もありますし、多国間で結ぶこともあります。
このEPAを、「太平洋を囲む地域でまとまってやろうぜ!」となったのが、お待ちかねのTPP(トランス・パシフィック・パートナーシップ)です。
つまりTPP11というのは、太平洋を囲む11カ国で行うEPAということですね。
参加国は、日本、カナダ、メキシコ、ペルー、チリ、ニュージーランド、オーストラリア、ブルネイ、シンガポール、マレーシア、ベトナムです。
実は当初はアメリカも入っており、12カ国の予定だったのですが、トランプ大統領が突如脱退を表明したため、残った11カ国で行うことになりました。そのため名称がTPP11なのです。
なお、中国や韓国は入っていません。
TPP11において覚えておきたいこと
- アメリカが抜けたことで11カ国となった
- それでも世界全体のGDPの13%を占める
- 参加国の過半数が国内手続きを済ませ、協定事務局に通告してから60日後に発効する
- 日本はすでに国内手続き完了
- 中国・韓国は入っていない
補足情報
FTAとEPAについては、その他に有名なものとして、
FTA → NAFTA(ナフタ)という「北米自由貿易協定」があります。
EPA → RCEP(アールセップ)という「東アジア地域包括的経済連携」があります。
こんなに覚えられないよ!
・・という方は、アルファベットの文字列の中に「FT」とあったらフリートレード(自由貿易)、「EP」とあったら、エコノミックパートナーシップ(経済連携)だと思うといいかもしれません。
(必ずしもそうじゃない場合もあるとは思いますが・・何も手がかりがないよりいいですよね)
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