行政行為の5つの効力、言えますか?

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さて、今回のテーマは行政行為についてです。

ではおさらい!

行政行為とは何でしょうか??

 

行政行為とは、

行政庁が、行政上の目的を実現するために、特定の国民に対して「一方的に」「個別具体的な権利義務を変動させる」行為を言います。

勉強上は、「行政行為=行政処分」と覚えてしまえばいいと思います。

(厳密にいえば違いますが、それほど重要ではありません)

 

「一方的に」って怖いですね。
国民の意思は無関係ってことです。
行政庁の一存で決められてしまうというのが行政行為の特徴です。

 

また、「個別具体的な」という点も重要です。
その反対、つまり「一般的抽象的な」権利義務の変動は行政行為にならないのですね。

 

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行政行為に認められた5つの効力をいえますか?

さて、この行政行為。
行政上の目的を達成するために行うものなので、それをスムーズにするため、5つの効力が認められています。
それは何か言えますか?

以下は全て挙げられるようになっておいて下さいね。

 

  • 公定力
  • 拘束力
  • 自力執行力
  • 不可争力
  • 不可変更力

(※媒体によっては「拘束力」を抜いて4つの効力としている場合もありますが、ここでは拘束力も含めてご説明します)

 

公定力
たとえ違法であっても、権限をもった行政庁や裁判所によって取り消されるまでは原則有効とされる効力

拘束力
一度決まった行政行為には、相手方、関係人、行政庁自身が拘束されるという効力

自力執行力
行政行為に従わない相手に対し、裁判を起こさなくても行政権自体が実力行使できる効力

不可争力
処分が下されてから、一定期間を経過すると、もはやその処分に対して不服申立てや訴えを起こすことができなくなる効力

不可変更力
相手方から不服申し立てがあり、それについて権限を持つ行政機関が一度判断を下すと、もはや行政機関自身もその判断を変更できなくなる効力

 

「公定力」「自力執行力」「不可争力」は、行政庁が一方的にパワーを持つものですが、
「拘束力」「不可変更力」は、行政庁自身も縛られるという点が特徴的ですね。

 

また、「不可力」と「不可変更力」が若干紛らわしいですが、これは文字から読み解けば簡単に見分けがつくようになります。

「不可力」
→ 争えない
→ 争うのって誰だ?
→ 相手方だ
→ 相手方から争えなくなるのは、つまり期間制限があるってことだ
「不可変更力」
→ 変更できない
→ 変更する権限を持つのって誰だ?
→ 行政庁だ
→ 行政庁自身が変更できなくなるってことだ

 

押さえておきたいポイントして、この「不可変更力」は、普通に行政処分がなされただけでは発生しません。
その処分に対して不服申立てが行われ、決定や裁決が下った場合に発生します。

争いになって、それに決着をつける判断が下された

一度決着がついたにも関わらず、それが変更されるなんてことがあると混乱しますよね。
だからそういうのはダメ、ということです。
こういう決着のことを「争訟裁断行為」といいます。
争いをバサッと断ち切る!というイメージですね。
不可変更力が生じるのはこの時だということを覚えておきましょう。

 

行政事件訴訟法の用語と混乱しないように!

5つの効力を答えてください、と聞かれたときに、ついつい間違って答えがちなのが、行政事件訴訟法における判決の効力です。以下の用語の意味をしっかり押さえておきましょう。
意味が分かってしまえば、勘違いすることも少なくなりますからね。

 

既判力
確定した判決について、当事者が以後それを蒸し返したり矛盾する裁判はできないこと
決が出てます、ということ)

 

形成力
取消判決が確定すると、行政庁が取り消すまでもなく、その処分は最初からなかったことになること
(法律関係の変動を「形成」といいます。つまり、取消判決によって処分が取り消された状態が形成される

 

なお、判決の効力にも拘束力があります。判決は行政庁・その他の関係行政庁を拘束しますから当然ですね。これはどちらにも使われる用語として覚えておきましょう。

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