「徳島市公安条例事件」を分かりやすくまとめました

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今回のテーマは「徳島市公安条例事件」です。
条例で、法律より重い罰則を定めてよいかどうか争われた事例です。

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事件の概要

労働組合員のAは、デモを行った際、道路使用許可の条件に反して車道上を蛇行したため、道路交通法違反と徳島市条例違反に問われた。
条例の罰則は道交法違反の罰則よりも重くなっており、Aはこのような条例は憲法94条の「条例は法律の範囲内でのみ定める」の規定に違反しているとして訴えた。

 

押さえておくべきポイント

●条例が国の法令に違反するかどうかは、それぞれの趣旨目的内容効果を比較し、矛盾抵触があるかどうかで決める。(単純な文言の対比じゃない)

国の法令に明文の規定がない場合

その事項について特に規制を行わず放置するという趣旨のときは、条例で規律を設けたら法令に違反する。

国の法令と条例が併存する場合

法令と条例の目的が別

法令の目的や効果を阻害しなければ法令違反とはならない。

法令と条例の目的が同じ
法令の目的が全国一律に同じ内容の規制を施す趣旨ではなく、各自治体の実情に応じて規制を施すことを容認する趣旨であれば、法令違反とならない。

 

今回は併存する場合であり、違反はないとされました。

このように、法律以上に重い規定を置くことは通称「上乗せ条例」と言われます。まず、上乗せは認められるという結論から覚え、それから最高裁の理屈を頭に入れておけばOKです。(文章は長いですが、そんなに難しいことは言っていません)

ちなみに、上乗せが違法とされたものとして、地方自治法で習う「河川法」の判例も勉強しておきましょう。

憲法
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