奈良県ため池条例事件のポイントをチェック!

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今日は「奈良県ため池条例事件」(最判昭和38年6月26日)について勉強しましょう。

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事件の概要

奈良県にて、ため池の提とうに農作物を植えていた農民Xがいました。
そこへ「危ないから、ため池の提とうに農作物を植えちゃダメよ」という条例が施行されました。
しかし条例が施行された後もXは農作物を植え続け、条例違反で罰金刑を受けました。
Xは「憲法は『財産権の内容は法律で定める』って書いてあるから条例で制限するのは違憲じゃね?損失補償もしてもらわないといけないんじゃね?」といって訴えました。

重要な争点
①条例で財産権を制限してもよいか?
②損失補償は必要か?

結論をざっくり把握!

①条例で財産権を制限してもよいか?

よい
ため池を破壊、決壊するかもしれない使用行為は、憲法・民法の保護する財産権の行使の範囲外であり、条例をもって禁止、処罰しても、憲法及び法律に違反しない。
そしてこの条例は「災害を未然に防止するため」のものであるから、それによってXの財産権の行使がほぼ全面的に制限されることになっても、「公共の福祉」に照らして「当然に」受任しなければならない。

 

②損失補償は必要か?

不要
「当然に」受任しなければならないのだから、国が補償する必要はない。

 

この判例で問われる部分は上記の2つです。
災害を引き起こすような危険な財産権の行使を、憲法や民法は保護しないという点。
危険な行為を防止する目的なのだから、補償は不要という点を押さえておきましょう。

 

問題の解法テクニックでは、「全面的に」「当然に」といった言葉が選択肢に出てきたら、×になる可能性が高いのですが、この判例では〇なので、テクニック重視の方は気を付けてください。

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