練習問題6(行政法)

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【問題】
国土交通大臣Yが航空会社に対して特定路線の定期航空運送事業免許を与えたところ、空港周辺の住民Xが「騒音等の被害により健康ないし生活上の利益が侵害される」として免許処分の取消訴訟を提起した。Xには原告適格が認められた。
本件訴訟において、原告は「着陸帯の計器が違法である」「当該路線の利用客の大半が遊興目的であることから免許基準に合致していない」等の主張をした。
裁判所はどのような理由でどのような判決を出すことになるか、40字程度で答えよ。

 

 

 

 

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(これ以上は、解答を書いてからスクロールしてください)

 

 

 

 

【解答例】

自己の法律上の利益に関係のない違法をいうのであるという理由で、棄却判決を出す。

この判例で押さえておかなければならない点は2点です。
①法律上の利益があるのかないのか(原告適格)
②法律上の利益があるとして、自己に関係があるのかないのか

①に関しては既に問題文に書いてありますが、原告適格が認められます。
航空法は、騒音障害を防止するという観点で規制を行っているため、空港付近の住人が騒音の防止を求めることには、法律上の利益があるからです。

②に関しては、行訴法10条1項に「取消訴訟は、自己の法律上の利益に関係のない違法を理由として取消しを求めることができない」という規定があります。
つまり自分に関係あるものでないとダメだということです。
Xの主張は、「計器」とか「ツアー客の目的」など、X自身には関係のない論点ですので、それでは取消しを求められません。

ということで、

法律上の利益 → なし → 却下
法律上の利益 → あり → 自己に関係あり → 認容
法律上の利益 → あり → 自己に関係なし → 棄却

となりますから、解答例のようになります。
(※棄却になることに注意してくださいね)

記述対策
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