【改正対応】被保佐人が保佐人の同意を要する行為をざっくり押さえる

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「制限行為能力者」は、未成年、成年被後見人、被保佐人、被補助人の4つがありますが、このうち未成年者を除く3つはいずれも「精神上の障害により事理弁識能力に問題がある者」です。

成年被後見人:事理弁識能力を欠く常況にある者
日常生活に関する行為は単独で行えるが、その他の行為は単独でできない
被保佐人:事理弁識能力が著しく不十分である者
だいたいの行為は単独で行えるが、13条1項の行為だけは保佐人の同意が必要
被補助人:事理弁識能力が不十分である者
ほとんどの行為は単独で行えるが、家庭裁判所が決めた特定の行為だけは補助人の同意が必要

 

これを見てみると、被保佐人のみ、保佐人の同意が必要な行為があらかじめ法律で定められていることが分かります。これは試験でも時折問われていますので覚えておきましょう。

とはいえ、13条1項はけっこうボリュームがあって大変です。
そこで、内容をイメージしやすい言葉に直しておきました。
試験対策としてはそれで十分なので、以下のようにざっくり押さえておきましょう。

 

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保佐人の同意が必要な行為

  • 元本を受け取ること(1号)(※利子は単独で受け取り可)
  • 借金をしたり、借金の保証人になること(2号)
  • 不動産の売買(3号)
  • 訴訟をすること(4号)
  • 贈与すること(5号)
  • 相続遺産分割(6号)
  • 贈与・遺贈の放棄、負担付贈与・負担付遺贈の承諾(7号)
  • 家の新築や増築(8号)
  • 5年を超える土地、3年を超える建物の賃貸借(9号)
  • 制限行為能力者の法定代理人として1~9号の行為をすること(10号)(★改正により追加)

こうしてみると「お金が関わるもの」については保佐人の同意が必要ということが分かりますね。
まずはそれを覚えておくだけでも、問題文を読んだときにピンとくると思います。

2020年の改正において、「制限行為能力者の法定代理人としてすること」が加わりました。
これは、たとえば両親が死亡して小さな子供が残され、年老いたおじいちゃんが法定代理人になったようなケースです。
おじいちゃんが認知症などで被保佐人になると、子供の法定代理人として13条1項1~9号の行為を行う場合も保佐人の同意が必要となります。

 

なお、追加して覚えておきたいのが、被保佐人が債務者で、その債務が時効にかかるときの「債務の承認」です。
これは、時効完成前であれば保佐人の同意は不要ですが、完成後であれば同意が必要となります。
詳しくはこちらをご覧ください。

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